住宅の築年数が20~30年を超えて至る部分の調子が悪くなってきたり、ライフスタイルの変化によって自宅での過ごし方・求める設備が変わってきたりしたときは、リノベーションを検討する方も多いでしょう。
また、住宅全体のフルリノベーションを行う方もいれば、家族がよく集まるリビングのみのリノベーションを行う方もいます。このように、一部屋のみの部分リノベーションであれば、フルリノベーションよりも費用を大幅に抑えられることは明白です。
そこで今回は、リビングのリノベーションにかかる費用相場から、リビングをリノベーションする前に準備すべきこと、さらにリノベーション時のポイントまで徹底解説します。
1.リビングのリノベーションにかかる費用相場とは
リビングのリノベーションにかかる費用相場は10万~200万円程度と、工事内容によって大きく異なることが特徴です。
リノベーション費用を左右する主な要素としては、「床面積」と「導入設備」の2点が挙げられます。床面積が広いほどクロス・フローリングの張り替えで必要となる材料費・工賃がアップし、新たに導入したい設備が多いほど機器代金がかさみます。なお、リノベーションとあわせてリビングの間取り変更を行うと、さらに工事費用が膨れ上がることも覚えておきましょう。
このように、リビングのリノベーションにかけられる費用によって、できる工事内容は限られます。ここからは、「50万円以内」「50万~100万円以内」「100万円~」で可能なリビングのリノベーション例を詳しく説明します。
1-1.50万円以内で可能なリビングのリノベーション
50万円以内を予算としたリビングのリノベーションは、基本的に下記のような工事内容となります。
工事内容 | 費用相場 |
---|---|
壁・天井のクロス張り替え/1平方メートル | 約1,000~1,500円 |
フローリングの張り替え(合板・12畳) | 約18万~25万円 |
フローリングの張り替え(無垢材・12畳) | 約25万~50万円 |
照明工事 | 約15万~20万円 |
クロスやフローリングの張り替え、照明工事のみのリノベーションであっても、古いリビングから新しくきれいなリビングへと雰囲気を一変させられます。
湿気などの経年劣化によって汚れやカビが生えてしまったクロスやフローリングをきれいにしたい・従来のシーリングライトからスポット型ダウンライトに変更し、おしゃれなリビングにしたいという方によく選ばれる価格帯です。
しかし、リビング部分の床面積や選択する素材のグレードによっては、50万円を超える可能性もあることに注意しておきましょう。
1-2.50万~100万円で可能なリビングのリノベーション
50万~100万円を予算としたリビングのリノベーションは、基本的に下記のような工事内容となります。
工事内容 | 費用相場 |
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間仕切りの除去/1か所 | 約10万~25万円 |
間仕切りの追加/1か所 | 約25万~50万円 |
ドアの追加 | 約5万~25万円 |
和室から洋室への変更 | 約30万~70万円 |
窓を大きいサイズへ変更/1か所 | 約20万~50万円 |
窓を増設/1か所 | 約20万~40万円 |
収納スペース追加 | 約20万~100万円 |
50万~100万円の価格帯におけるリビングリノベーションでは、クロスやフローリングの張り替えなどに加えて、間仕切りやドアの追加も可能です。さらに窓の追加やサイズの変更、和室から洋室への変更、収納スペースの増設など、選択肢は一気に拡大すると言っても過言ではありません。
しかし、住宅の構造によっては相場以上の費用が発生したり、そもそも工事ができなかったりする可能性もあるため、なるべく施工業者と相談しながらリノベーション内容を決めることがおすすめです。
1-3.100万円~で可能なリビングのリノベーション
100万円以上の予算をかけられるリビングのリノベーションでは、基本的に下記のような工事が可能となります。
工事内容 | 費用相場 |
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リビングからLDKへの変更 | 約100万~300万円 |
温水式床暖房の取り付け(12畳) | 約60万~110万円 |
100万円以上のリビングリノベーションでは、ダイニングキッチンの追加といった間取りの変更だけでなく、温水式床暖房など新たな設備導入もできるようになります。200万円以上の予算をかけられる場合は、実用性が高く高級感もあるハイグレードなキッチンを選ぶことも可能です。
間取りの変更や床暖房の取り付けが不要な場合は、クロスやフローリングのグレードをアップさせたり、ドア・収納スペースを追加したりするなど、50万~100万円の予算では限られていた工事も比較的気軽に選択できるでしょう。
2.リビングをリノベーションする前に準備すべきこと
リビングは家族団らんの場でもあり、来客者を迎える場でもあるため、なるべく失敗は避けたいものです。リビングのリノベーション工事を成功させるためには、工事を行う前の計画段階であらゆる点を決めて準備しておくことが重要と言えるでしょう。
ここからは、リビングのリノベーション前に準備すべき3つのポイントを説明します。
2-1.家族と希望について話し合う
リビングのリノベーションを検討したときは、まず家族と話し合い、それぞれの希望や理想について確認することが大切です。夫婦いずれか一方の意見やこだわりを主導にリノベーション設計を進めても、家族全員が満足できるリノベーションにはなりません。
せっかく費用をかけてリビングのリノベーションを行うなら、そこに住む家族全員が納得のいくような工事をするべきと言えます。好みのテイスト・カラーや取り入れたい設備について意見を出し合いながら、老後の生活も想定してリノベーション計画に反映させていきましょう。
2-2.自宅の構造を確認する
住宅の構造によっては、どれほど費用をかけてもできないリノベーション工事もあります。特に、「キッチンの配置を大きく変えて間取りを変更したい」といった希望は断られやすいと言えるでしょう。配管や換気扇の経路を動かせる位置には、限界があるためです。
したがって、どのようなリノベーションが可能なのか・不可能なのかを知るためにも、物件の購入時・建築時に受け取っていた資料を見て、あらかじめ自宅の構造情報を確認しておきましょう。
2-3.工事予算を事前に決める
前述の通り、リノベーションにかけられる予算によって、できる工事内容も限られます。工事予算を決めないまま希望だけを取り入れると、見積り額が膨れ上がり、施工費用を削るための打ち合わせに多大な手間と時間が発生する可能性もあるでしょう。
家族全員が納得できる適切なリノベーションプラン計画をなるべくスムーズに立てるためにも、工事予算を事前に決めておくことが大切です。工事予算の決定と同時に、リビングにおけるリノベーションの費用目安や価格帯別のリノベーション事例を把握するのもよいでしょう。
3.リビングをリノベーションするときのポイント
リビングをリノベーションするときは、「コンセントの位置」「空調効率」「収納スペース」に着目することがおすすめです。これらのポイントは、リビングのリノベーションにおいて盲点となる傾向で、リノベーション後に「もっとよく考えておくべきだった」と後悔しやすいポイントでもあります。
コンセントの位置 |
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リビング構造の変更に伴って、家電製品の配置が変わるケースは多々あります。したがって、コンセントの位置にも考慮してリノベーションすることが大切です。リノベーション後にはどこに家具・家電を配置するかをしっかり考えて、コンセントの適切な位置を決めましょう。 |
空調効率 |
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間取りの変更や間仕切りの追加といったリノベーションや、リノベーション後の家具配置によっては、空調効率が低下するおそれがあります。リノベーションによるリビングの変更点を加味し、エアコンの設置場所や本体の機能性・設置台数をよく検討しておきましょう。 |
収納スペース |
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リノベーションをしてきれいなリビングになっても、モノがあふれてしまっていては美しい状態とは言えません。リビングは家族全員が毎日使用する場所であり、衣類や郵便物、かばん、小物などが散乱しやすい環境でもあります。いつまでもきれいな環境を保たせるためにも、収納スペースをしっかりと確保することがおすすめです。収納スペースに床面積を使いたくないという場合は、壁面収納や階段収納をつくるとよいでしょう。 |
まとめ
リビングのリノベーションにかかる費用相場は、10万~200万円と価格幅の広さが特徴です。50万円以下のリノベーションでは、クロス・フローリングの張り替えや照明工事のみとできることは限られますが、100万円以上となると間取りの変更、壁材・床材や機器・設備のグレードアップなど、できるリノベーション工事の幅は一気に広がるでしょう。
リビングのリノベーション前には、家族とよく話し合い、工事予算を事前に決めた上で、自宅の構造上可能なリノベーション計画を綿密に立てることが大切です。施工会社を決める際は、施工事例を参考にするのもよいでしょう。
「an cube(アンキューブ)」では、和泉市をはじめとした大阪府エリアを対象に、住まいのリノベーション・リフォームを手掛けています。和泉市いぶき野に設置している体験型ショールームでは、テイストごとのリビング空間をご用意しております。リビングのリノベーションを検討している方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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